安全なドッグフードの基準って
なんでしょうか?
現在、たくさんのドッグフードが
販売されており、飼い主様も愛犬に
どれが良いのかわからないですよね。
ドッグフードを選ぶ上でどこを見れば
いいのかというポイントを記載している
サイトは見かけます。
今回は逆に専門家として、
ドッグフードを選ぶ上で
無視して構わないポイントや
騙されてはいけないポイントを
6個にまとめてみました!
Contents
ドッグフードを選ぶ上で注意する点
どんなドッグフードだって自分の商品の
良いところをアピールするに決まっています。
飼い主さんは自分の愛犬に合わせ、
そのドッグフードのアピールポイントで
大事な部分と気にしなくていい部分を
見分けられるようにしましょう。
ドッグフードの「総合栄養食」は気にしない
総合栄養食とはAAFCO(アフコ)という
栄養基準を満たしているドッグフードで、
愛犬が1日に必要な栄養素をそのフードと
水だけで補えるドッグフードということです。
しかし、このアフコという基準は
頻繁に変わっており、
多くの総合栄養食のドッグフードも
いつのアフコを満たしているのかが
書かれていなかったり、かなり昔の
アフコの基準を満たしているだけ
だったりします。
もうすでに基準が変わっているのに、
昔の栄養基準を満たして総合栄養食
って言われても説得力ないですよね。
たとえ最近の基準を満たすとしても
来年変わる可能性だってあります。
それにアフコという栄養基準も
頻繁に変わるということは
そもそも犬の食事に関して
わかっていること自体少ない
ということなんです。
たとえわかっていたとしても、
人と同じように、犬だって
同じ犬種でも必要な栄養素は
個体ごとに違います。
アフコの基準を満たした
ドッグフードを食べても
健康になれない犬だって
いるということです。
ここだけの話、総合栄養食と
名乗るためには60万円くらいの
費用がかかるという話もあり、
栄養基準を満たしていても
お金がなければ総合栄養食に
ならないということですね。
以上のことから、
総合栄養食という記載は
参考程度にとどめておきましょう。
ドッグフードの「ヒューマングレード」は当たり前
人が食べられます!
人が食べる原材料を使ってます!
たしかにこんなこと書いてあると
安心ですが、そもそも基準がないんです。
人が食べられる原材料の基準、
ヒューマングレードの基準なんて
メーカーそれぞれが判断しているに
過ぎません。
むしろ現代は、人の食品にも
有害なものが多い時代です。
人が食べれても有害な
原材料だってあります。
ドッグフードがヒューマングレード
なんていうのも当たり前になって
きています。
人用の原材料を使っているからと
何でも飛びつくのはやめましょうね。
ヒューマングレードは気にしないと
いうよりは、ヒューマングレードを
前提にして、他の基準を見て判断して
いくというのが理想ですね。
ドッグフードの「グレインフリー」は要注意
穀物(グレイン)は人に比べて腸が短い
犬にとって、消化しづらい食べ物です。
ですから穀物が入っていない、つまり
「グレインフリー」というのは非常に
重要です。
穀物に含まれる”グルテン”という
たんぱく質が愛犬のアレルギーに
大きく関係しているので、
アレルギー持ちのわんちゃんは
本当に要注意です。
しかし!
大事なのは穀物に多く含まれる
栄養素である「炭水化物」、
これが犬の消化に良くない
ということです。
もっと詳しくいうと、
穀物でなくても「炭水化物」を
多く含む食材が犬は消化が苦手
ということなんです。
つまりグレインフリーでも
炭水化物を多く含む
イモ類や豆類、麦などを
使用していたら意味がない
ということです。
グレインフリーという言葉だけに
騙されないようにし、
自分で原材料表示を確認する癖を
つけましょう。
犬は肉食寄りの雑食なので、
多少の炭水化物は問題ありませんが、
あえて犬のごはんに入れる必要性は
ないということです。
そもそも現代では雑食の人間でさえ、
炭水化物を摂りすぎなどと言われて
おります。
炭水化物≒糖質なので砂糖を食べて
いるのと一緒ということです。
食べ過ぎはもちろん肥満の原因になります。
手作りご飯で米を多く食べさせている
飼い主さんはお気をつけください。
ドッグフードの「無添加」は要注意
「無添加」って良い響きですよね。
無添加のものを愛犬が食べているなんて
ものすごく良いものなんだなと思いますよね。
ですが、無添加のドッグフードで
注意してほしいことがあるんです。
ドッグフードの説明をよく読んでみてください。
「人口添加物は無添加」
「有害な添加物は無添加」
「〇〇は無添加」
など全ての添加物を無添加とは
言ってない場合がありませんか?
ほとんどのドッグフードメーカーは
「無添加」だけを大きい文字にするので、
飼い主さんが誤解を受けやすいと感じます。
今食べさせているドッグフードや、
購入を検討しているドッグフードは
「何が無添加なのか」をしっかり
確認してみましょう。
ドッグフードの「療法食」や「~犬用」は気にしない
トイプードルを飼っていて、
プードル用のドッグフードが
あったら買いたくなりますよね。
愛犬が病気になり、その病気の
療法食ドッグフードがあったら
食べさせたいですよね。
ですが、~専用のような
ドッグフードは要注意です。
「子犬用」や「プードル用」の
ドッグフードの何が注意かというと、
すでに述べた通り、
犬に必要な栄養素なんていうのは
わかっていること自体少なく、
生き物なら当たり前に個体差があるので、
全ての子犬、全てのプードルが同じ栄養素を
必要としているとは限らないのです。
そして「療法食ドッグフード」の問題点は
その病気の対策はできるかもしれないが、
基本的に必要とされる栄養素が欠如している
ドッグフードが多いということです。
余談ですが、私の経験上、病気で療法食を
食べている犬に大して、
療法食ではないが、高級な部類に入る
ドッグフードを食べさせたら、
数値がみるみる良くなったという経験が
多々あります。
「子犬だから」
「プードルだから、チワワだから」
「〇〇の病気だから」
という理由で安易に専用のドッグフード
にするのはやめましょうね。
もっと大事なのはそのドッグフードは
安心安全な原材料が使われていて、
犬に多く必要な栄養素を補えるのか
というところです。
ドッグフードの「獣医監修」などは気にしない
「〇〇動物病院監修ドッグフード!」
「〇〇研究機関と共同開発フード!」
「〇〇賞受賞のドッグフード!」
そもそも論になりますが、
動物病院の獣医さんがドッグフードに
詳しいと思ったら大間違いです。
獣医さんでも全く知識のない人だっています。
大学の獣医学部で犬の栄養学の勉強を
大してしていない場合だってあります。
獣医さんは何でも聞けばわかるという
のは大きな間違いです。
大学教授や研究機関なども一緒です。
すでに述べましたが、アフコという
栄養基準でさえ、現在でもしっかり
定まっておらず、犬の栄養学の研究は
まだまだわかっていないことだらけです。
「獣医おすすめ」
「大学教授と共同開発」
などは参考程度にとどめ、
あくまで
・実際に使った飼い主さんの口コミはどうなのか?
・自分の愛犬に試してみてどうなのか?
・安心安全な原材料を使っており、犬に多く必要な栄養素が入っているか
ということで判断しましょう。
ドッグフード選びの注意点まとめ
・総合栄養食は気にしない
・ヒューマングレードは当たり前
・グレインフリーは要注意
・無添加は要注意
・「療法食」や「~犬用」は要注意
・「獣医監修」「大学教授おすすめ」は気にしない
以上、6点を注意してドッグフードを
選ぶようにしましょうね。
ライタープロフィール
北海道産ドッグフードだいち代表
犬の管理栄養士
小林宏幸